数年前に実施されたアンケート調査で、「お店を選ぶ際にどんな点を重視しますか」と質問した際、圧倒的に多かったのが、「家から近いから」という回答。次いで「値段が安いから」「技術がよいから」と続きました。

少しずつ変わり始めたお店選びの基準

クリーニング店の良し悪しは、よほどのトラブルがない限り、素人にはわかりづらいものです。汚れが落ちていないかも?と感じたとしても、「繊維を傷めるのでこれ以上汚れは取れません」と先回りしたシールがついていれば納得するしかありません。値段設定についても特に規定はなく、地域の平均値から適当に価格を決めているケースが多いそうです。

一般的な衣類をドライに出す程度なら、どこのお店に出してもあまり変わりなく見えます。ならば、何かと便利な近場で、できるだけ安いお店でいいヤ、と考えるのも仕方ないかもしれません。

価格の安いお店では、何かトラブルが起きても「安いんだから仕方ない」などと、むやみに我慢しがちです。また、チェーン店なら何となく安心、という考えの方も多いようです。受け付けなどで不快な扱いを受けても、ネームバリューがあるからと堪えてしまったという経験をお持ちの方も少なくないでしょう。

質の悪い業者が、ユーザーからのクレームに耳を傾けず、結果的に大きなトラブルに発展したという話もよく聞きます。実際、消費者センターに寄せられる苦情も、クリーニングに関する件は相当数にのぼるそうです。

現在、洗濯会社業界は、悪質なサービスを摘発し、業界的に良質なサービスを徹底指導するなど、消費者に安心して利用してもらうための努力を行っています。

「技術」と「信頼」を重視する

クリーニング技術は、全国どこでもほぼ同じといわれています。しかも今や、近所の手ごろなお店も、技術が評判の地方クリーニング店も、物流やインターネットの発達のおかげで、同じ土俵にあげて検討できる時代になりました。店舗営業とネット宅配サービスの両方を備えた業者や、専門的なシミ抜きに対応する職人店など、さまざまなタイプの業者が登場し、選択のバリエーションも増えています。

つまり、お仕着せのサービスで何となく納得していた時代は終わり、今は自分たちのニーズに合ったお店をフレキシブルに選べる条件が着々と揃い始めているというわけです。